3大介護と介護業界の現状

3大介護とは、食事・入浴・排泄といった3つの介護サービスのことをいいます。まず、食事に関しては、食べやすい環境の整備や食べやすい食品への工夫、誤嚥の防止、適切な水分補給などを行います。また、自分で食べようという意欲を出させることも、大切な仕事になります。

次に、入浴については、転倒など安全面での注意が重要です。入浴には、清潔さの維持やリラックス効果、健康状態の把握などのメリットがありますが、利用者にとっては裸を見られてしまうので、配慮が必要です。

そして、3大介護で最もケアの回数が多いのが排泄です。排泄は利用者本人の尿意や便意によるものなので、常に注意しておかなくてはなりませんし、入浴と同じく、利用者のプライバシーへの配慮も必要です。

ただし、このような3大介護が欠かせない介護現場の現状は、様々な原因により厳しいものになっています。そのため、介護報酬の見直しが求められています。ただでさえ介護職員の給料は、労働に対して低いと言われているので、介護の仕事は慢性的な人で不足に陥っています。また、低賃金であれば、介護職員のモチベーションも低下し、不注意による事故や待遇面でのストレスから来る利用者への虐待など、介護サービスの質の低下という問題も発生します。少子高齢化への流れは加速しており、介護ビジネスは拡大しているので、今後は3大介護という基本的な介護の質を維持するためには、抜本的な改革が必要だと思います。